ワークショップ その2

ワークショップ その2
広島市立東原中学校美術部の場合〜


今年4月16日。
広島市立東原中学校美術部での第2回目のワークショップを行いました。
3月後半にお願いしていた作品の完成を目標に、市立大学の国際学部金ゼミの学生さん(都市ギャラリープロジェクトのメンバー)と、そして広島テレビの取材クルーとともに伺いました。


美術部生徒達は取材も入るという事で前回よりも緊張した状況でしたが、心なしか作品がほぼ完成している事もあり笑顔がこぼれていました。
それぞれの4つのグループ(東原中学校では、サイ、ジャイアントパンダラクダ、コゾウ2匹)に大学生の皆さんにもお手伝いしてもらい最終仕上げに取りかかりました。


まず1つ目の「サイ」グループ

彼ら彼女達は、規定の概念にとらわれず、架空のいきものを作り上げてくれました。足や角、しっぽからは炎が立ち廻り、羽にはトロピカールな羽(なんででしょう?)を持ち、そして体中には擬音語、擬態語を記し、ギョロッとした大きな目が特徴です。まるでまとまりのない要素ばかりなのに、迫力とすごみは他に稀を見るものでした。ゆいいつの男子生徒はこのグループにいて、男性的な特徴を活かしてくれたのでしょうか。
このグループのサイは、広島駅の展示で大きな羽を持って縦横無尽に動き出してくれました。




2つ目の「ラクダ」グループ

彼女達はラクダを草原の様に黄緑で体全身を塗り、一面に様々な色の花を散らばせました。よくみると、紋切りで切った折り紙の花やスタンプ式花型パンチを使ったりと素材や道具を工夫して制作しています。このラクダは今回の作品の中でも一、二を争う大きさで、背中のこぶは黄緑が栄え、大きな山が動いてる様にも見えました。展示ではひときわ目立ちます。





3つ目は「ジャイアントパンダ」グループ

擬人化したパンダは姿勢を正し、五線譜の襷をかけ、まるで自身で指揮を執りながら歌ってる様なそぶりをしています。五線譜の精確さや体の大陸模様はパンダ模様の延長線上でしょうか。黒白にこだわらずに、赤、緑、青。この3色を駆使しているのが面白いです。耳のハートのカタチが印象的です。




4つ目は「コゾウ2匹」グループ

ここのグループはいきもの2体なので、2つのグループに分かれて(4人と2人かな?)制作してくれました。他のグループよりは、少し小さないきものでしたが、ディテールの細かさはダントツ。いきものの体の中にもうひとつの小さな世界を作り、キャラクターや物をはさみやカッターを使ってシールを切り抜いて制作しています。
今回の展示は、遠くから見るすべての作品での全体のカタチと、それぞれの作品の中の小さなカタチがあり、その小さなカタチのおもしろい代表作とも言えます。




以上の作品を東原中学校の美術部の皆さんに制作してもらいましたが、皆さん、広島駅の展示を見に行く事が出来たでしょうか。もしよかったら、感想聞かせてください。
最後に広島テレビさんの撮影でそれぞれの作品を紹介、記念撮影を行い終了しました。


中学校の美術の授業やクラブでは、美術の最初の基礎の基礎を学びますが、今から創造する楽しさや、作品を作る喜びをどんどん味わっていってもらいたいです。今回のワークショップで私自身も久しぶりに新鮮な作る事の楽しみを味わえた事に感謝します。


想像以上の完成度とそれぞれの持つ特徴を活かした作品が出来上がりました。皆さん、素晴らしい作品ありがとう!!!


今回のプロジェクトで以下の中学校美術部にもご協力頂きました。
そして、生徒の皆さん、各教員の皆様、そして、今回各中学校の間を取り持って頂いた、福田 愛さん(旧姓)、山本 宏美さん、宮丸 翔子さん ありがとうございました。
この場を借りてお礼申し上げさせて頂きます。


東広島市立河内中学校美術部/広島市立城山北中学校美術部/ 広島市立古田中学校美術部 


福永 敦